少年時代は夏になるとカブトムシ採り・クワガタ採りに勤しんでました。家の近くに取ったカブトムシとかクワガタとか買ってくれる商店があったんですよね。栗畑(栗の木がたくさん生えているところ)を1本1本見ていって、場合によっては蹴っ飛ばしてみたり。上からカブトムシとか落っことすためなんですが。穴の中にいるクワガタを引っばり出すための道具を針金で自作(父親の養鶏場の倉庫からちょこっともらう)したり、穴の中を照らすための電灯を電池と豆電球で自作したり。当時は100円ショップなんてないのでミニ懐中電灯とか手に入りませんでした。だからつくると。懐中電灯に豆電球の導線の片方をセロテープで固定して、もう片方は使うときに電池に押し付けて光らせてました。おおらかな時代でしたね。栗畑にしてもどこかの林の中にしても、たいていすぐそばに持ち主の家の人がいるわけですが、勝手に入っても、怒られたことなかったですし。もちろん親からは落っこちている栗とは拾ったりしてはダメって言われていて。そういうことさえ守っていれば勝手にはいってもOKで、近所のおじさんとかおばさんも「ああ、誰それさんとこの〇〇ちゃんね」って知っていて。そんな環境で土曜日の午後とかは兄や近所の友達と自転車であっちこっち回ってカブトムシ・クワガタ採りです。そしてひとしきり集めたら買い取ってくれる商店に行って裏口から店のおじさんとかおばさんに声掛けます。これがなかなか渋くて「これは何センチ以上じゃないから50円」とか「これは触覚がないから10円」とか買いたたかれていた気がします。でも小学生の自分たちにはちょっとしたお小遣い稼ぎでした。軽トラでカブトムシとかクワガタとか書いとるのに家々を回っているおじさんもいてうちにも顔出してました。これがまたさっきの商店の人よりも査定が厳しい。子供相手だと思って舐めてるって親が怒ってた記憶があります。またまたサザエさん話になりますが、デパートでカブトムシを買うなんてシーンが流れると「カブトムシなんてそこらへんにいるじゃん。高い金出して何で買うの?」って思ってました。まあそういうデパートで売られているカブトムシやクワガタを採っていたのが自分たちのような少年なわけですが。のんびりした時代だったのかなあ。